【書評】あたりまえだけどなかなかできない聞き方のルール

【書名】あたりまえだけどなかなかできない聞き方のルール
【著者】松橋 良紀
【出版】明日香出版社
【発行】2009.01.13

フォトリーディングの練習も兼ねて読んでみました。
仕事で、たまにセミナーなどを行っています。
もちろん、その企画を考えたりすることもあって、企画・内容の補完をすることができないかと、この本を読むことにしました。

私は仕事上、いろいろな会社からの提案書を読んで、評価することがあるのですが、提案依頼と提案内容が噛み合っていないと感じることもよくあります。もちろん、提案依頼を出す側(情報の発信者)が、うまく自分の意図を伝えられていないということもあるでしょうが、一方で、提案する側(情報の受信者)が、相手の意図を汲み取れていないということもあるのではないかと感じています。
文章の正しい読み方や、裏にある意図・情報を上手く捉えて、提案をしていく必要があるということは、異論が無いと思いますが、これは、文字として起こされた文書だけではなく、対面でのコミュニケーションにもつながるのではないかという気がしています。

この本は、NLP(神経言語プログラミング)の技術を応用して、上手く相手とコミュニケーションを取る方法について述べている本です。
相手と直接対峙して聞くことが基本となっていますので、そのまま全てのテクニックが使えるわけではありませんが、それでも、いくつか、今、考えているセミナーに使えそうなことが書いてありました。

まず、「ブロッキング」ということについて。
ブロッキングとは、

  • 思い込み
  • 説教したい、説得したい
  • 自分の意見を言いたい
  • 意見の押し付け
  • 意見を先読みする
  • 自分の興味、関心だけで質問する
  • 自分に都合の良いように整理する
  • 相手を評価したい
  • 常識で考える
  • 「あの人と一緒だ」と考えてしまう

などの要因によって、相手の気持ちや、本当に言いたいことを聞くのを
妨げてしまう心の動きです。
これは、会話の中だけではなく、文書を正しく読むこととも繋がってくることなのかなという感じがしました。
「相手の気持ちに立って考える」ということは、よく言われることですが、実際は、上のような心の動きによって、なかなか実践が難しいことだと思います。特に「提案依頼」→「提案実施」というのは、直接対峙していなくても、まさにコミュニケーションの一種であり、相手の意図をきちんと汲み取った上で自分の提案をまとめていかなければ、相手との関係が成り立たなくなってしまいます。そういう意味で、「ブロッキング」の説明は、結構、役に立ちそうでした。

また、正しく読む方法のヒントとなり得る項目としては「一般化」に注意しなければならないということも書いてありました。
我々は、よく「みんな○○している」とか「いつも●●している」などというように、物事を簡単に一般化して表現してしまうことがあります。しかし、このように曖昧な記述の場合、具体的にはどうなのか?ということについて確認しておかないと、意識にずれが生じたり、事実とは異なる受取り方をしてしまう可能性が出てきます。このあたりも、ヒントになりそうです。

更に、文書の読み方というよりは、提案の仕方の方に役に立ちそうなこととして、思い込みを外す方法についても書いてありました。
我々は、思い込みによって、何かができないと考えてしまうことがありますが、そんな時は、「敢えてやってみたらどうなのか」「もし、そうなったらどうなのか」について考えてみることによって、心理的な制約を外すこともできそうです。

それと、特定の相手を説得する場合は、話の塊(チャンク)を小さくして説得する。逆に多くの人を相手にする場合は、チャンクを大きくするということが書いてありました。
これは、特定の人と話をするときには、話をより詳細に、具体的にしていって話を進みやすくする。逆に大勢を相手にする場合は、話を抽象化していって、共通項を作っていくということのようです。これは、提案する相手が、例えば特定の部署の担当者なのか、あるいはより広い範囲に責任を持っている経営者なのかによって提案書の作り方や表現方法を変えるといったことにも応用できそうです。

NLPを使った話の聞き方についての本でしたが、会話の仕方以外にも、いろいろなヒントが書いてあった本でした。

あたりまえだけどなかなかできない聞き方のルール
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