進化とエントロピー

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

たまにはブログ名に沿って、進化の話を…。

進化(Evolution)とは、何だろう?
改めて考えてみると、結構、難しい。

一応、その定義としては、

生物個体群の性質が、世代を経るにつれて変化する現象

ということになっているらしい。

日常的に使われる言葉としては、対義語として「退化」という言葉もあるが、厳密に言えば退化も進化の一種であるらしい。だが、ここではむしろ、日常的に使われている「進化」「退化」という言葉で語っていくこととしたい。

一般的な感覚で言えば、進化とは、単純なもの(敢えて、ここでは生物以外のものも含みます)が、より複雑なものに変化していくことを進化と言って良いと思うが、全体を構成する要素だけ見れば、(無駄を削ぎ落とすという意味で)より単純化する方向に変化する進化もあるだろう。
複雑なものに変化していくというより、ダーウィン的に言えば、環境への適応・最適化と言い換えたほうが良いのかもしれない。

進化を考えるとき、生命現象は切っても切り離せないものだが、生命現象も進化も、所謂「熱力学第2法則(エントロピー増大の法則)」とは逆行している(ように見える)。
つまり、本来、混沌へと向かう事象の中で、秩序を作り続けている(ように見える)のだ。

そこには、物質とエネルギーの代謝と循環がある。

エントロピー増大の法則に従えば、熱は高い方から低い方へ。濃度は高い方から低い方へと一方的に流れる。ところが、生命はその働きにより、熱を保ち、濃度を保ち、一定の状態にしようとする(ホメオスタシス)。
進化も、環境に適応すべく、より秩序のある方向へと進む。

もちろん、より大きな系で考えれば、物理法則に反するものではないが、部分的・局所的に見れば、物質とエネルギーの循環により生命を保つ。代謝と循環が無くなれば、死と絶滅だ。

受け取ったモノ、エネルギー、感情、意識、お金は受け取りっぱなしにせず、相手に返す、あるいは他の人に手渡そう。

受け取りっぱなしは、物質とエネルギーの停滞と澱みを生む。その先にあるのは、エントロピーの増大による死と絶滅。
手に入れることばかり考え、出すことを考えない人が多いが、等価交換の法則(エネルギー保存則、質量保存則)は、物理学でも、心理学でも、経済学でも成り立つ普遍の法則であることをもっと心に留めておいた方が良い。

(おまけ)
クリント・W・マーチンソンの言葉

「金は肥料のようなものだ。 ばらまけば役に立つが、一ヶ所に積んでおくとひどい臭いがしてくる。」

人の進化

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学・思想情報へ
にほんブログ村

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする