ウイルスと癌と遺伝子と組織の維持とかそんな感じの思いつきの話

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以前、Facebookに書いたメモの焼き直しです…。


生物学的に、生物には「個体維持」と「種族維持」の本能があると言われています。
個体維持は、自分自身が生き残ろうとする本能。
種族維持は、自分が属する集団を存続させようとする本能です。
ただ、傍から見ると種族維持の本能って尤もらしいけれども、実は突き詰めて考えるとよくわからない。

例えば、増えすぎたネズミが集団で川に飛び込むとか、ミツバチの蜂球参加とかが種族維持本能の例として出されることがあるけれども、よくよく考えてみると、そんな種族としてやばい状況の時は、自己犠牲により集団を助けようとするような性質を持った個体よりも、

「あいつらに犠牲になってもらって、自分はやり過ごせる時までちょっと隠れていようw」

という、個体維持本能の強い個体の遺伝子の方が生き残りやすいというのは明らかで、それが種族維持という考え方のジレンマ。

で、出てきたのが「利己的遺伝子」の考え方。

各個体ではなく、遺伝子こそが本体で、各個体はその乗り物であるということ。
これは比較的わかりやすい。

このような特徴を持つ」という情報を広め、伝えていくための行動を各個体が取るので、個体レベルでデメリットだとしても、集団としてはメリットがあるので「利他的」とも見える行動を取るようになります。

その視点で考えると、利己的な行動をするような個体は、情報の伝達・拡散に対してデメリットとなり得るので、集団から排除されることになるということ。

さて、これを人間社会の組織に置き換えてみましょう。

個体は、当然、組織の構成員。
遺伝子は、組織のミッションやビジョンといった

「伝えていくべきこと、成し遂げるべきこと」

となる。
生物でも同じですが、細胞が分裂したり、子孫を残したりするときには遺伝子のコピーミスが起こり得るので、そのようなことが起こらないようにコピーミスを修復する必要があるし、正しく複製されるように健康にも気をつけなければならない(コピーミスが起こったまま、コピーが引き継がれないように)。

ところで、今、社会では新型コロナウイルスが猛威を奮っていますが、ウイルス自体は自己複製の機能を持っていないので、他の細胞に「寄生」してその機能を利用し、自身の増殖を図ります。

免疫機能が正常に働いていれば、病気になることはありませんが、そうでなければ(あるいはウイルス自体が強毒性を持っていれば)、個体を蝕み、最終的には死に至ります。
ウイルスはいろいろな症状を持つ疾患の原因になりますが、癌の原因となることもあります。
癌は御存知の通り、細胞の増殖の制御が壊れて、周りの細胞・器官を無視して自分自身が永遠に増殖をしていくことによって体を蝕んでいきます。

癌細胞自身が「自分はどんどん増殖できる強い細胞」と思っているかもしれませんが、実は体を1組織と考えると、ひたすら「利己的」な行動をして組織全体を死に至らしめる存在。
右腕が

「いや、別に肝臓が癌になっても、俺にかんけーねーしw。自分は右腕としての仕事をするだけー」

とか言っていても、最終的には右腕も生きていくことはできません(当たり前)。

自分とは直接関係ないと思っている不調が、体全体に最終的にどのような影響を及ぼすかには気を配っておく必要があるでしょうし、手遅れにならないうちに対処する必要もあると思います。

書いているうちに怖くなってきたので、健康診断はしっかり受けておこうと思いましたw

DNA

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