言葉は知性の鏡

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人間と他の生物を分ける大きな違いの一つは、言葉を使う能力です。

動物たちはそれぞれ独自のコミュニケーション手段を持っていますが、人間のように抽象的な概念を表現し、未来の予測や過去の反省を行う言葉を持っている生物は他にいません。この言葉というツールこそが、私たちが地球上で最も知的な生物となるきっかけを作りました。

言葉を通じて、私たちは互いに考えや感情を共有し、協力して目標を達成することが可能となりました。言葉は、社会を形成し、文化を築き、知識を蓄積し、それを次世代に引き継ぐ手段を提供してくれます。私たちが今日、ここに存在し、複雑な問題を解決できるのも、先人たちが築き上げた言葉という遺産のおかげです。

そう考えると、正確な言葉を丁寧に扱うという態度は人間の知性を映し出すと言えるでしょう。

誤字脱字や意味の取り違え、「ら抜き言葉」のような不適切な言葉遣いは、言葉の鏡を曇らせ、それを使っている人の信頼を失うことにつながります。

どんなに偉そうに何かを批評したり、批判したりしていたとしても、言葉の扱いが雑で不適切であれば、その思考プロセスや思想自体が信頼性を失うことに繋がります。

「ら抜き言葉」のような不適切な言葉遣いや誤字脱字・言葉の誤用が多いということは、その人が言葉を軽視していることを示しています。言葉を尊重し、その意味を正しく理解し、適切に使うことは知性を高めていくことに繋がり、それによって、私たちの思考はより明確になり、周りから信頼される存在となります。

言葉を丁寧に扱うことは、正しい思考を身につける一歩となります。言葉を適切に使うことで誤解を防ぎ、他人とのコミュニケーションをスムーズにし、自分の知性を映し出します。一つ一つの言葉にはその言葉が持っている意味があり、それを理解し適切に使用することで、私たちは言葉と共に成長できます。

以前、言葉と知性についてこのような記事を書いたことがあります。

今、Twitter界隈を賑わせているColabo問題。 発端は暇空茜さんという方の指摘のようですが、それについてはネット上にいろいろ情報が...

知性を磨き、言葉を尊重し、正確さと丁寧さを持ってそれを扱う。それこそが、私たちが言葉を通じて世界を理解し、自己を理解する道です。

「始めにことばありき」(新約聖書「ヨハネによる福音書」第1章)という聖書の言葉の通り、私たちは一歩一歩進んでいく道筋には、言葉の丁寧な扱いが必要なのです。それこそが、私たちが地球上で最も知的な生物となった根本的な要素なのです。

  • 言葉を正しく使うこと
  • 自分自身を多角的な視点から見つめる習慣をつけること

これからAIが進化し続け、人間が改めて今後の生き方について考え直さなければならない時期に来た時に、これら2つがきちんとできているかいないかで、その人のその後の人生は変わってくるような気がします。

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