スピ系やエセカウンセリングに嵌まる人と親和性が高いのか、カラーセラピーとかオーラソーマとかいうものに心惹かれる人が結構いるようです。
きれいなオイルボトルとかを見せられると、素敵な自分になったように感じるのでしょうか。
色の認識については、生理学的に桿体・錐体細胞の反応により認識できるもので、純粋に科学的な研究対象と言って良いのですが、その心理学的効果については、なかなかビミョーな部分が多い。
以前、「心理学と文化のこと」という記事の中でも、文化と感覚の問題について書いているのですが、「○○学」って書いているだけで、何となく科学的でアカデミックな研究がなされていて根拠があるように感じちゃうんでしょうか。
ネットを見ていると、ちょっと興味深い記事を見つけました。
なぜアメリカ人は真っ青なケーキを平気で食べるのか? その理由がほぼ判明
https://hbol.jp/160780
この中では、文化による色彩感覚の違いとともに、「メラニン色素の量の差」という、物理的な理由についても少し書いてあります。
確かに、海外のリビングなんかを見ると、日本よりかなり照度が低い気がしますね。
ちょっと考えたり調べたりすると、そのような文化的背景に大いに依存するような色彩と心理的反応との間の関係が眉唾なのではないかと思うのですが、これも信じちゃってる人に対しては、いくら説明してもどうにもわかってもらえない(笑)。
ましてや、○○カウンセラーとかと同様に、数日の研修を受けただけでカウンセラーを名乗り、「何の色を選んだからこういう役割をもって生まれてきた」とか、「今、こういう心理状態です」とか、相手の人生を断ずるようなことってどうなのかなーって思います。
カウンセリング(?)する人とされる人、双方が納得してやってるなら、お好きにどうぞという気はしますが…(笑)。
このあたりの心理について分析、研究してるような文献(まともなやつ)って、誰か知っていたら教えてください。
コメント
いつも勉強をさせていただき、ありがとうございます。
以前ご紹介をいただいた「スピと科学」についての記事を拝読させていただきました。
また知識が深まり、感謝をしております。
個人的な意見で済みません。
私は科学が好きなので、そのことに興味を持つ方が多くなることは喜ばしいです。
しかし、「表面だけを理解して、あたかも熟知しているかの様に振る舞う人」は
如何かと思っています。
おそらく、きちんと勉強をしていないので、科学の知識に触れただけで感動し、
それを誰かに伝えたい!と言うKidsな発想なのだと思います。
科学は「その時点で真理に近い仮説」だと私は思います。
僭越ですが、私は化学系の研究者でした。
実験をして考察を繰り返すことで、真実に近づいていくことが何よりも楽しかったです。
そこには自分が得た知識を人に話すことで喝采に酔う等という気持ちはありません。
科学の醍醐味は、「そうだったのか!」と自分で納得して満足することだと感じます。
昔ありましたが、自己啓発系の話に心理学を取り入れると、なぜか信者が集まっていました。
時代が変わっても、人は科学とか心理とか、「アカデミック」な臭いに弱いです。
駄文を失礼いたしました。
加々見さん、こんにちは。
科学に興味を持つことは私もとても良いことだと思います。
科学はそのベースとして、「客観性」を拠り所とするため、必ず第三者的視点が入るという意味で変な思い込みに陥りづらい(もしそうなっても必ず検証が入る)からです。
逆に言えば、そのような第三者的検証を受け入れず、自分の都合の良いところばかり摘み食いするようであれば、あまり「科学」という言葉を使ってほしくないですね。
昨年、ノーベル賞を取った本庶佑先生が
僕はいつも「ネイチャー、サイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割だ」と言っていますし、大体そうだと思っています。
と言ったときに、スピ系の人が都合良く解釈しなければ良いなぁと思っていたのですが、実際に都合良く解釈している書き込みとかがあって(´・ω・`)って顔になってます。
本庶先生の言葉は、権威を鵜呑みにせず、自分の頭で考えなさいということだと思うのですが、それを「現代科学は間違ってる。自分たちのスピ教義が正しい」みたいに使いだす人がいるんですね。
その割に、アカデミックな権威に弱いって、変なところで権威主義なんですよね(笑)