エセスピ界隈系の値付けが何故批判されるのか?

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なんかTwitterで久々に流れてきたので、ちょっと読んでみた。

正直

ふーん

という感想しか出なかった。これでも「いいね」って押してくれる人がたくさんいるというのは、羨ましいというべきか、それっぽく書けば納得しちゃう人が多いという社会の現状を嘆くべきか…。

世の中、安過ぎる値付けをして商売が立ち行かなくなる人達がいるというのは事実。
戦後日本を代表する経営者の一人である稲盛和夫は「値決めは経営である」とも言っている。

ただし、これはお客様にとっても京セラ(←稲盛さんの会社)にとっても、ともにハッピーである値でなければならないとも言っている。

この記事で心屋くんが言っている「他人の懐を勝手に心配しない」という身勝手な視点とはちょっと違うという気がする。

最初に書いたとおり、安過ぎる値付けで経営破綻する場合があるのも事実だし、「そんな原価でこんな値段をつけるなんて!」というような原価厨のクレーマー気質を持っている人がいるのも確か。

当然のことながら、物やサービスの値段は原材料の値段だけではなく、製造にかかる光熱費、人件費、広告費その他諸々の費用を鑑みた上で利益が出るように考えるべきだし、その利益に関してもどの程度の利幅を取るのかは戦略によって変わってくる。

経営者としては、最大の利益を出すように値段を決めるだろうし、原価の10倍もの値段をつけているからと言って、それを望む人がいるのであれば、非難されるものでもない。

しかし、心屋くんがここで書いているのも、偏った視点でしかないということには気づくべきであって、

高い、は
「買わないひとが買わない理由に使う」セリフ

だったりします。

という言葉によって、高い値段をつけないということが、あたかも経営者の怠慢でしかないような印象を与えている。
もちろん、そういう商売人もいるだろうが、敢えてそうではない安い値付けをしている人たちがいるのも確か。

それは

金儲けが目的ではなく、自分の提供する商品、サービスをできるだけ多くの人達に届けたい

という想いから。

こういう言葉を悪びれもせず書く人、それに賛同する人って、お金が最終的な目的…というか、自分が良ければ良いんだろうなぁって、ちょっと感じてしまう。

さて、話を戻して値付けの問題。

心屋くんも書いているように、「自分が欲しい価格」をつけるのは問題ないし、市場が提供するものの価値を教えてくれるというのも正しいことではある。

ではなぜ、エセスピ界隈や変なカウンセリングや、しょーもないオンラインサロンや、あるいはネットワークビジネスが「高い!」などと批判されるのか?

それは単純な話で、提供している商品にそれだけの価値が無いから。
もう少し正確に言えば、

それだけの価値が無いものを、そうとは認識させずに売っている

から。

彼らのやっていることは、ガラス玉をあたかもダイヤモンドのような価値があるように見せておいて、ダイヤモンドの価格で売りつけ、後から

「だって欲しいと言って買ったのはあなたでしょ?」

と言っているようなもの。

錯覚させたり、他の情報をシャットアウトさせてしまって、あたかも自分たちの提供している商品・サービスが唯一無二のものであるかのように謳い、高い値付けをし、(ひょっとすると提供している本人ですら錯覚している中で)価格にそぐわない商品の売買をしているのであれば、傍から見ていて、イタイなぁと思う。後から気づいたときに、

「ああ、バカなお金の使い方をしたなぁ…」

と、後悔しませんように。

まあ、そんなお金の使い方はエセスピ界隈に限らず、実はいくらでもある。

僕は喫煙者ではないのでタバコは一切吸いませんが、そういう人間から見ると

「お金を払って不健康になって、周りに迷惑をかけてバカな使い方をしているなぁ…」

と思うし、ギャンブルだって、依存症になるくらいはまれば

「バカな金の使い方をしているなぁ」

と思う。

ただ、どちらも一時的な快楽はあるのだろう(知らんけどw)。

エセスピに関しても、一時的な心の安らぎを得るのに使うのであれば、周りに迷惑をかけないという前提のもとで、自己責任の範囲内で利用すれば良いだろうし、そういうことに文句をいうつもりはサラサラ無いのだが、繰り返しになるが「価値のないものを、あたかも価値があるかのように錯覚させている」から文句を言われるのだ。

当然、良い大人であれば購入する方もしっかりと価値を見極めた上で購入を決めるという慎重さは必要なのだが、この手の界隈にハマっていく人たちは精神的に弱っていて客観的判断ができないことも多く、それに付け込んだ売り方をする輩も多くいるというのがやっかいなところ。
(このあたりは、消費者契約法の改正により、かなり取り締まりがきくようになってきていますが…)

どちらにせよ、この手のものに大きな額を支払おうというときには少し落ち着いて周りの人に相談したり、情報を収集してから決めた方が良い。

こういう人たちって、自分を正当化したり人を騙すのは得意ですからね。

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