これからのオウンドメディアについて

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

このようなnoteを目にしました。

有料配信はどうなんだろう
https://note.com/locolab/n/n9d3551ecc7bc

恐らく…なんですけど、これは先日、御自分のニュースレター配信について有料化についてのお知らせがあった黒猫ドラネコさんについてのご意見かなと思います。
もし違ったらスミマセン…。

ちなみに黒猫ドラネコさんのニュースレターはこちら

このような活動に対する意見は自由に持って良いと思いますし、それを発信する権利も各個人が持っていると思います。
そして今の時代、そのような意見を広く発表するためのメディアもたくさん用意されています。とても良い時代になったなぁと思います。

そのような状況の中、自分自身の仕事(ITコーディネータ)の立場から意見を述べさせてもらうとするならば、この意見はちょっと看過できないなぁという感じです。

先程、書いたように、今の時代、自分自身がブログやホームページを含めたメディアを持つこと(いわゆるオウンドメディア)も非常にやりやすくなった時代であると言えます。
今のようにITインフラが整備され、普及される以前は、広く情報発信するといっても、多くは大手メディアに頼るしかなく、同人誌やいわゆるミニコミ誌と呼ばれるものはありましたが、どうしても広く流通させるという点では弱いものでした。
ところがインターネットが普及し、3G→4G→5Gと回線も進化して行き、情報を受ける側もパソコン、携帯電話からスマートフォンの普及という進化を遂げる中で、情報の発信も以前とは比べ物にならないほど簡単かつ安価に行えるようになっています。
情報発信方法も文字から画像、動画、そしてこれまでのオールドメディアでは非常に弱い部分であったインタラクティブなやり取りも可能になっています。

さて、そのような状況が整っている中、ブログやSNSを使って情報発信をしてる人も増えているのですが、無料サービスを使っている人も多く見られます。
(無料だからこそ普及したとも言えると思います)
ですが、当然のことながら、世の中に完全無料で続けられるサービスなどありません。
多くは広告がついたり、何らかのスポンサーがついたりしています(Wikipediaのように寄付で成り立っているものもあります)。

例えばNHKの受信料が問題になることがありますけれども、あれはスポンサーの意向を気にしなくても良く、いろいろな意見はあると言えども、僕自身は受信料を取っても良いと思っています(実際、非常に良い番組も多く作っています)。

それと同様に、何らかの情報発信をする際には、コンテンツ作成にも配信にもコストがかかるのは当たり前で、それに対してメリットを享受する側(読者)がコスト負担するというのは全く道理に適っていることであり、逆に「面白くない」「価値がない」と思えば費用負担しなければ良いだけです。

今回の有料配信開始についての案内をちょっと引用させていただくと

今後の内容で想定しているのは、例えば何らかのトンデモな出来事や事実関係を無料部分に記し、有料部分にはそれについて「黒猫の見解」を書くような形です。

となっています。
最初に引用させていただいたnoteの中では

  • 啓蒙からは程遠くなる
  • 教祖誕生したとおもいました。

と書いていらっしゃいましたが、むしろ無料部分で(恐らく有料化によりより質の高い)事実を伝え、有料部分でご自身の見解を伝えるという意味では、啓蒙はより進み、かつ特定の人の意見については、より深く考えたい・意見を聞きたいという人が読むようになるわけで、むしろ自分の意見を押し付けるよりも教祖化などからは遠くなっているのではないかと感じます。
(ちなみに僕のブログでもよく『自立』について書かせて頂いています。要するに【自分で考えろ】ということです)

自分の伝えたいことを有料で発信することが教祖化というのは、正直、意味がよくわかりません。
例えば、僕自身、商業出版もしていますが、もちろん書店で本を買っていただくのは有料です。僕も教祖でしょうか?www。

まあ、自分の本は普通のビジネス書ですが、例えばこんな本を有料で売る人も教祖?

あなたを陰謀論者にする言葉(雨宮純)

図らずも先日、宗教2世の漫画の連載中止が話題になり、それについて配信元であった集英社に批判的な意見もありましたが、これについても集英社が一方的に批難されることでもないと僕は思っていて、特定宗教団体からの抗議・圧力があったかどうかはともかく、それに対してどう判断するかは、まさに「一企業」としての集英社側の判断でしかないわけです。
別にそれを全面的に支持するわけではありませんが、従業員、その家族、その他様々な要件を鑑みた上での判断なわけで(もちろん、この漫画の作者さんも含めてです)、どういう判断が最も自分たちにとってメリットが大きいかという判断の結果でしかない(その判断が正しかったかどうかは今後の話)。

自分の意見、表現したいものの配信を外部に委ねるというのはそういうことで、自分が「発信したいです」というだけでは済まないことが多々あるということです。

ところが、最初に話を戻すと、今は自分自身で情報発信できる手段がたくさんそろっているわけで、それをうまく使っていけば自分の責任において情報発信できるようになっています。

先程書いたように、僕自身も商業出版もしていますし、他方、KDPを使ったKindle本も出してます(こっちは、ちょっとお試し的なところもありましたが)。
両方やってみて感じたのは、自分自身でメディア配信することの気楽さです。
自分に全ての責任と作業はのしかかってきますが、他方、編集さんや出版社の意向は気にする必要がない。全く自分の書きたいように書けるわけです。
宗教2世の漫画も、自分自身での発信であれば、(自分で責任を取る覚悟があれば)打ち切りなどは当然無いでしょう。

ただし、原稿料などは当然ありませんから、霞を食って生きて行くのでなければ、どこかで収入を得ていく必要はあります。
漫画の配信とは別に収入を得て、漫画は無料配信するという考えもあるでしょうし、漫画を有償化するという考えも当然あるでしょう。
(最近は一部無料配信にして、続きは有料というのもたくさんありますね)
どこで自身の活動を継続的に行うための収益を得ていくかは、まさに自身の人生戦略でしかなく、周囲の人がどうこう言うことでもないと思います。
近頃は、noteなどの個人の記事でも有料化されている方もいらっしゃいますよね。

オウンドメディアについての話をしてきましたが、近年のITの発達によって変わったのはこれだけではありません。
例えば、オンラインサロン然り、クラウドファンディング然りです。

どちらもおかしな使い方をする人が結構いるので、良い印象を持っていない人も結構いらっしゃるようですが、少ないコスト(費用・労力)で、これまでできなかったことができる可能性ができたということは自分は素晴らしいことだと思っていますし、これからは本当に素晴らしいコンセプト、アイディア、スキルを持った人たちが、大きな組織と対等に仕事ができるとても良い時代になっていると思います。

人生100年の時代と言われている中、組織頼みにならず、自身のマネタイズをどのように行っていき、社会に影響を及ぼすかを考えていく必要があるのではないかと思います。

ニュース

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする