自然は真空を嫌う

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スピリチュアル好きな人にも、お金が大好きな人が結構いる。
まあ、この世の中で生きていく上で、お金は大切なものだし、無いよりあった方が良い。
世の中の悩み事の多くは、お金で解決できるものもかなり多いですしね。
ちなみに、人間の悩み事って言うのは、人間関係・お金・健康・将来の4つに集約されるらしい。
(そこを上手くついて、占い師なんかは、コールドリーディングをしたりする)
アドラーなんかは、人生の悩みは人間関係に尽きるって言ってますけどね。

話をお金に戻します。
そんなわけで、お金の悩みを持っている人は、かなり多いのだが、そこに付け込んで、お金を騙し取っていくようなインチキもかなり多いようだ。
「この壺を購入すれば…」とかいうのは、論外なのですが(笑)、何となくそれっぽいことを言って、お金の悩みを解決できます的な話が非常に目に付きます。
例えば、

「お金は使えば使うほど、入ってくるようになります」

これは、嘘。
確かに、「金は天下の回り物」と言われることもあり、単に手元に持っているだけでは、本来の役割を果たさないというのは本当。ユダヤの諺にも
「金は肥料と同じで、上手く使えばたくさんの実りをもたらすが、黙って積んでおくと臭い」
っていうものがあります。

お金って、それ自体が価値を持つものではなくて、使って価値をもたらすものなんですよね。
一方で、お金は、社会の中での約束事であり、その人の信用を表す指標でもあるんですよね。
これって、どういうことかというと、何か商品やサービスを提供するとき、その見返りとして、何かを受け取るわけですが、それを証明する指標がお金になっているだけなんです。要するに、社会全体として、
「この人は、これだけの価値を提供できる人ですよ」
ということを表しているのがお金。
FXなんかを考えてみれば、わかりやすいですよね。
円はこれだけの価値がある。ユーロはこれだけの価値がある、ドルはこれだけの価値があるという、お互いの信用度から、通貨の価値(レート)が決まってくるわけです。

要するに、「お金が無い」って言っている人は、「自分に信用が無い」って言っているのと同じ。

それらを踏まえると、「お金を使う程、お金が入ってくるようになる」っていうのが、どう間違っているかわかるでしょうか?

世界は「等価交換」で成り立っています。
エネルギー保存の法則って、物理の授業で習いましたよね?(習ってない?w)
単純に、100円払えば、100円の商品が手に入るっていうことです。

単に、自分のためにお金を使っても、そのお金で何らかの見返りを得ているのであれば(何かの商品を手に入れる、サービスの提供を受ける、あるいは何らかの体験をする、良い気分になる…などです)、それは、そこでお金を通じた価値の対流は閉じてしまっています。単に、自分がお金を払って、何かを受け取っているだけ。それで、お金を使えば使う程、お金が入ってくるようになるって言われても、それは有り得ないとしか言いようがありません。
そういうことを言っているのは、大抵、インチキ。
さっき書いた「壺を買えば…」なんていうのは、直接的でわかりやすいのですが、「このセミナーを受ければ」とか、「この資格を取れば…」なんていうのも、形が無いだけで、壺を売りつけるのと本質的には変わりません。
もちろん、先程書いた通り「等価交換」に従い、払った費用に見合う価値がある場合は、当然、インチキではないのですが、「こうすれば必ず得をする」みたいな謳い文句で人を集めているものに関しては、疑ってかかった方が良いですね(笑)。
一番、質が悪いのは、直接的に何かを売りつけたり、サービスを提供するのではなく、搦め手を使って、お金を使わせることに抵抗感を弱くしておいて、最後に自分にお金を使わせようという新興宗教とか自己啓発セミナー系で良くある手口。
悪い奴らに騙されないように気を付けなければなりませんね…。

さて、タイトルに書いた「自然は真空を嫌う」という言葉の意味すること。
これは、言葉通り、何かぽっかりと空いてしまった空間には、それを埋めるべく、新たな何かが入ってくるということ。

スピリチュアル的な話(?)で説明すると、例えば、顧客リストから売り上げの低い20%の顧客を選び、その顧客を切っていくようにすると、それを埋めるように新たな顧客が獲得できる…というようなこと。
実は、これはカリスマコンサルタントでもある神田昌典さんの受け売り。
でも、実はこれは、本当のことじゃないかと思う。
ただ、これについて誤解すると、最初に書いたように「お金を使えば使うほど、それを埋めるようにお金が入ってくる」なんていう勘違いをしかねない。
単にお金を使っても、それを埋めるようにお金が入ってくるわけではないのは、上に書いた通り、既に等価交換で何かを得ているという理由ともう一つ。
使ったお金が、真空を作り出すということではなく、自分の器に納まりきらないお金が出て行っただけということも言えるから。

お金って不思議なもので、論理的な物言いではないけれども、やっぱりその人の器に見合った収入や資産っていうものがあって、それを超えるようなお金はその人の許には留まらないんだろうなって思う。
じゃあ、本当にお金が欲しかったら、どうしたら良いかと言えば、これは単純で
自分の器を大きくしていく」ということに尽きる。そうすれば、それに見合うようにお金は入ってくるし、出て行った(使った)お金も、それを埋めるように入ってくるようになる。これは、自分自身の体験からも、まあ、正しいんじゃないかって思える。
単に、自分自身の欲望を満たすために無駄遣いを繰り返しても、自分の器を小さくしていって、益々、貧乏になるだけですよ(笑)。

真空

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