不自由な心

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以前、「あんまり誰かを崇拝するということは、自分の自由を失うことなんだ」という記事で、物理的自由と精神的自由について述べました。

僕はここ3年程、毎月、自分の座右の銘や、気に入っている名言、面白かった本などをシェアしあう集まりを主催しています。 タイトルに書いた言...

人は色々な柵(しがらみ)の中で生活をしていますが、自由になりたいというのは、より良い状態になりたいという思いがベースにあるのではないかと思います。

例えば、働かなくて良いくらいお金があれば、もっと自由な時間が持てるのに…とか、
もっとお金があれば、自由に美味しい3つ星レストランのディナーがいつでも食べられるのに…とか。

前のブログに書いたように、多くの物理的な自由はお金と時間があれば解決します。

しかし、実際に自分の望み通りのことができたとしても、それを行う理由が「より良い状態になりたい」ということであれば、本当の意味で望みが叶ったといえるかどうか、ちょっとだけ振り返り、自分を見つめ直してみることが必要かもしれません。

  • 3つ星レストランの食事でなければ満足できない
  • もらうプレゼントは高価な宝石でなければ満足できない
  • 豪華なタワーマンションに済むのでなければ満足できない

そして、それらの望みは、実はインスタ映えするものであって、自分が満足するというよりも、それを見た周囲の人達からの称賛が欲しいだけなのかもしれません。

一度上がってしまった生活レベルを落とすことは、なかなか難しいと言われています。

僕がスピリチュアルや怪しげなカウンセリングに嵌っていく人のことをドラッグの依存患者と同じだというのは、そういうところです。

僕は別にスピリチュアルなこととは全く関係なく、現実の世界でも「自立」ということを一つのキーワードとして仕事をしています。 (一応、会社の経...

最初は少しの刺激でも快感を得られていたのが、それに縛られ、どんどん強い刺激が欲しくなってくる。

以前、Instagramで有名になったGENKINGさんが、インスタのいいねが欲しくて見栄を張り、借金地獄に陥っていたという告白をしていました。
実際は嘘つきセレブ生活だったわけです。

そこまで行かなかったとしても、例えば上に書いたように「3つ星レストランの食事でなければ満足できない」という状態だったとしたら、もし、いつでもそれが食べられる状況だったとしても、それって本当に自由な状況でしょうか?
3つ星レストランだと、ちょっと想像しづらいかもしれませんので、例えば「いつでもタバコが買え、吸える状況」を考えてみましょう。高くなったとはいえ、それくらいは可能な人はいくらでもいるでしょう。
しかし、それは自由な状況でしょうか?

もし、いつでも満足できる状況(タバコが吸える状態)になれたとしても、それはタバコに依存している状況だとしか言えません。

つまり「自由になる」ということは「依存しなければならない状態を作らない」ということです。

3つ星レストランの食事を楽しむのは、とても素敵なことだと思います。
そして、それを欲するときに、それを楽しめる状態になるというのは自由を得るということですが、それが無ければ満足感を得られないというのは、むしろ不自由な状態になっていると言えます。

真の意味で、精神的に自由になるというのは、今、自分が置かれている状況を受け入れ、楽しめることだと思います。

(物理的に)贅沢な体験をしなければ満足できない。高価なものを所有していなければ満足できない

というのではなく、自分が本当に望んでいるのは何なのか?について、少し振り返ってみるということも重要なことではないでしょうか。

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