かなり前にFacebookで書いた内容を、ちょっと手直しして公開してみることにします。
最近の漫画はあまり読まないのですが、以前、ヤングジャンプで連載していた「ハチワンダイバー」という将棋(?)漫画に出てくる鈴木八段がすごくかっこいいのです。
主人公は、プロ棋士を目指していたが、プロにはなれなかった男で、その主人公の将棋の師匠が、この鈴木八段。
浮浪雲よりも次元大介よりも、冴羽リョウよりもかっこいい。
マンガなのに「プロ棋士って、こんなに迫力あるのかー」って、つい思っちゃうほど、迫力があるのです。
その中の一話で、殺し屋と将棋を打つシーンがあるのですが、その殺し屋に対していうセリフがカッコよすぎる。
「プロは何度も殺される」
要するに、プロ棋士は将棋と一体化しているので、負けるというのが死の体験と同等だということなのですが、僕もここまで仕事に人生かけられるかなー、とちょっと考えさせられるセリフです。
以前、仲里依紗が出演して、テレビドラマになってるんですが(その頃は、この漫画自体、全然知りませんでした)、ぜひ、一度、漫画の方を読んで欲しいです。
主人公じゃなくて、鈴木八段を見るために(笑)
ちょっとこの中のセリフについて紹介しておきましょう。
現実の世界に当てはめてみると、プロにとって、自分の仕事に責任を持ち、その奥深さを理解しているからこそ、その結果と影響は本当に怖いものになります。
自分の仕事の結果が他の人の人生を変えてしまうことだってあり得るわけです。
そしてこちらは、将棋を指している最中に相手に言っている言葉。
ただひたすら自分の力量を見極め、力の足りなさを嘆き、実力を磨いていくのがプロだと言っています。
ともすれば、自分の実力を認めてくれない相手が悪い、理解できない方がおかしい、世の中の方が間違っていると他責に逃げている人をたまに見かけることがあります。
自称プロフェッショナルに、意外とこういう人がいたりするので厄介です。
プライドばかりが高く、実力を磨く努力もなしに独りよがりな仕事ばかりをしています。
自分はそうならないように気をつけなければなぁと思います。
少なくとも、人からの指摘やアドバイスを素直に受け入れる謙虚さは忘れないようにしたいですね。
ちょうど、同時期に別のブログでもこのシーンを書いたものがありましたので紹介しておきます。
こちらのブログでは、鈴木八段のプロ棋士としての覚悟というか生き様について書かれています。
世の中でプロフェッショナルといえば、何らかの専門家(エキスパート)的な意味で用いられることもあれば、そのスキルや職業で生活している人のことを指す場合もあります。
後者の意味で用いられる場合、当然、対価を得るために、アウトプットに対しては一定の品質を保証する責任がありますし、仕事を頼む方もそれを期待しているはずです。
その品質を保証するために、免許や資格があるわけですが、資格を取っただけであたかも一人前になったかのように勘違いしてしまう方々もかなりの頻度で見かけます。
これまた別の漫画のワンシーンなのですが、「医龍」という漫画の中で主人公の朝田がチームメイトの麻酔医に対して、以下のように言うシーンがあります。
「腕ってやつは、上がってると感じてなきゃダメなんだよ」
全くそのとおりだと思います。
キャリアが長いだけで、全く成長を感じられない人がたまにいます。
当然、世の中も変わっているのに、その変化についていけず、旧態依然としたやり方に固執している人も見受けられます。
少なくとも、プロとしてやっていくなら自分の実力を上げるための研鑽は最低限の心構えでしょう。
自分もたまに、昔作った資料などを読み直してみたりしますが、そのときにベストだと思っていても、今読み直すと恥ずかしくて読めなかったり、粗がかなり見えたりします。
この心構えは、僕はプロとしてやっていくために非常に重要なことだと思っていて、表面的なスキルや知識というのはきちんと仕事をこなしていればある程度つくのですが、それはあくまでもこのような「常に成長しなければならない」という意識に裏打ちされるものだと思っています。
その意識さえあれば、知識を得るためにはどうしたら良いか?スキルアップのためには何をしたら良いのかということを考え、行動が変わってきます。
どのような仕事をしていくのも同じだと思います。
まずは、自らの仕事の仕方を日々、振り返ってみることが大切ではないでしょうか?