心屋くんは、やはり根本的なところがわかっていないようだ。
今回の心屋くんのブログ記事
指摘事項がたくさんあるので、一つ一つ説明していくことにしよう。
人の頼みを断らない人は
人に断られるといちいち傷つくだから、人に頼まない。
だから、いっぱいいっぱいになる。
初っ端からだが、
人の頼みを断らない人は人に断られると傷つく
という前提条件がそもそも正しいかということが疑問。
こんな風に言い切られると
「そうなのかな~」
と納得してしまう人もいるかもしれないが、まずはその前提条件からしっかりと考えてみた方が良い。
人の頼みを断らないからって、人に断られると傷つくのかな?
心屋くんのブログを読むと、彼が誰かに批判・批評された時には
「ワシはあなたのことを悪く言ったり批判したことは無いのにな」
という言葉が散見される。
相手に親切にしてあげれば親切にしてもらえるし、相手に迷惑をかければ迷惑をかけられる…と思っているのかもしれない。
想像ですが、お母さんに、そう言い聞かせられたのかもね。まあ、道徳的な良いお母さんです。あくまでも想像ですが。
でも、彼が「おかしいなぁ」と思っているように、現実の世界はそのようなTake & Giveの関係性にはなっていない。
親切にしてくれたから親切にする
そして、迷惑をかけられたから迷惑をかけてもいい
これが心屋くんの根本的な思想なんだと思う。
以前書いた「自由になるということ」という記事で、エーリッヒ・フロムの言葉を紹介しているが、フロムは
「愛は何よりも与えることであり、もらうことではない。」
と言っている。
人に断られると傷つくという人は、自分の思うように相手の行動をコントロールしたいのだ。これはわがままを言うということ。先日の記事に書いたとおり。
愛は見返りを求めないのだ。
前提条件がそもそも正しくないということは、人に頼まない人はなぜ頼まないのかを考え直さなければならない。
「人に断られると傷つくから」
という人もいるだろう。しかしそうではない人だっている。
そもそも頼まないのか、頼めないのか。
「頼まない」のであれば、自分の意志で頼めるのですから問題ない。
問題は「頼めない」人の場合。本当は頼みたいのに、何らかの理由で頼めない。
上に書いたように「自分が」傷つくからという理由もあるだろうが、むしろ
「相手が」大変だろうから
という理由で頼まない人だっているだろう。
そういう人もいっぱいいっぱいになる可能性はあるが、人に断られても別に傷つきはしないだろう。自分が大変だなぁと思うだけだ。
ひとに迷惑かけない人は
ひとに迷惑かけられると怒る。だから、
迷惑かけないように一人で頑張る。で、ひとりでがんばって
誰も助けてくれないという。
ここはよくわからない。
心屋くんは、誰かに頼られるのを「迷惑をかけられる」と思っているのだろうか。
こんな書き方をするというのは、きっとそう思っているんだろう。
心屋くんは「迷惑」という言葉の意味を知っているのだろうか?
迷惑というのは、他人のことで、煩わしく嫌な目に遭うこと。
嫌な目に遭わされれば、あからさまに怒らなくても負の感情は生まれるだろう。
というか、そうでなければ「嫌な目」ではない。
迷惑をかけあって
助け合うことが信頼。
というのも同じ。
助け合うのは迷惑を掛け合うことなのか?
心屋くんは、誰かを助けることを「迷惑」だと思っているんだろうね。
人に助けを請うのは迷惑をかけることじゃないし、それに応えて人を助けるのも迷惑をかけられることではない。
それと「信頼」という言葉の意味もよくわかっていないようだ。
信頼をしている相手からは迷惑をかけられるなどという前提はないし、迷惑をかけた相手からは少なくとも「信用」は失っていくだろう。その結果、信頼もされないようになっていく。
そして、そのあとに心屋くんが書いている
もっと頼ってあげよう
もっと迷惑かけてあげよう頼らないなんて
水くさいじゃないか。
という部分が、世の中には全く受け入れられないところ。
一見、仲良く、素晴らしいことを書いているように見えなくもない。
しかし、これも先日「許す権利」という記事で書いたのと同様、
頼ってほしい、迷惑をかけてもいいと言う権利があるのは、頼られる側、迷惑をかけられる側でしかない。頼る側、迷惑をかける側が言うことではない。
頼られる側が「頼っても良い」と言い
迷惑をかけられる側が「迷惑をかけても良い」と言う
それが世の中が上手く回るためには必要。
頼る側は、頼られる側の大変さがわからない
迷惑をかける側は、迷惑をかけれた側の辛さがわからない
だから、そこに節度が無ければ際限なく相手に頼り、迷惑をかけて相手を潰してしまうことになりかねない。
「相手のこと」を考え、相手の立場にたって人に頼めない、迷惑をかけないように頑張るあなたは人として素晴らしい。
そして心屋くんは、もう少し国語の勉強をしてください(笑)。